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2020-07-28 00:00:00

カメルーンの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)


カメルーンの危険情報を更新しました(【危険レベル継続】(内容の更新))。


1 概況
(1)極北州では、ナイジェリア北東部を中心に活動しているイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」や「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」がカメルーン国内に越境し、自爆テロ、襲撃、誘拐、金品の強盗等を断続的に行っており、ボコ・ハラム掃討作戦を進めている多国籍軍との衝突も断続的に発生しています。ボコ・ハラムの脅威は、今後、北部州にも及ぶことが懸念されています。

(2)中央アフリカ国境地帯、北部州のナイジェリア及びチャドとの国境地帯では、武装集団が襲撃、身代金目的の誘拐、金品・、家畜等の強盗を行っており、警察等の治安当局との衝突による死傷者も発生しています。

(3)2017年10月以降、英語圏(北西州及び南西州)では、英語圏独立を掲げる分離独立派と治安当局との衝突が多発し、民間人を含めた多数の死傷者が発生しているほか、外国人が誘拐された後、殺害される事件も発生しています。また、2020年5月には、南西州マンフェの市長が分離独立派により殺害される事件が発生しました。

(4)カメルーンにおいては、上記のとおり、「ボコ・ハラム」や「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」等のイスラム過激派組織による自爆テロや襲撃が発生しているほか、誘拐事件等が断続的に発生しており、日本人・日本権益がテロ・誘拐事件の標的となる、あるいは巻き添えとなる可能性も否定できません。
 このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2 地域情勢
(1)極北州
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

 極北州においては、ナイジェリア北東部を拠点とするイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」や「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が越境し、自爆テロ、襲撃、誘拐、金品の強盗等を断続的に行っています。2020年に入ってからも、主にチャド湖付近の集落や治安機関を標的とする「ボコ・ハラム」や「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」によるテロが複数発生しており、多くの死傷者が出るなど、引き続き予断を許さない状況です。また、ボコ・ハラム掃討作戦を進めている多国籍軍との衝突も断続的に発生しています。
  
 つきましては、同地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在中の方は、直ちに安全な地域へ退避してください。

(2)中央アフリカ国境地帯、北部州のナイジェリア国境地帯及びチャド国境地帯
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア 中央アフリカ国境地帯においては、中央アフリカの武装集団等による身代金目的の誘拐、金品や家畜の強盗等が発生しています。家畜業を営むカメルーン人経営者が誘拐された後、殺害される事件等が発生しています。
イ 北部州のナイジェリア国境地帯においては、「ボコ・ハラム」がナイジェリア側の国境付近の町を襲撃し、住民を殺害して金品や家畜等を強奪しています。2014年11月には、ナイジェリア国境付近のケラワで、ボコ・ハラムの襲撃によりカメルーン兵士1名が殺害されました。その後も同地域におけるボコ・ハラムによる襲撃事件は断続的に発生し、2015年9月には、ケラワで連続自爆テロ事件が発生し、20名以上の死者が出ています。
ウ 北部州のチャド国境地帯においては、2015年3月にトゥボロで商業バスに乗っていた牧夫等8名が武装集団に誘拐される事件が発生し、同年5月には、トゥボロ付近のガザワで村長宅が武装集団に襲撃され、村長とその妻が殺害、100頭以上の牛が略奪される事件が発生しています。同地帯では、中央アフリカの元「セレカ(2013年9月に解散令が発布されたイスラム系反政府勢力の連合体)」の分子がチャド領内を通過してカメルーン国内に侵入してくることがあり、武装集団が身代金目的で外国人を誘拐する可能性もあります。

 つきましては、これらの地域への渡航・滞在はどのような目的であれ止めてください。既に滞在中の方は、不測の事態に備え、退避の必要性も検討してください。

(3)英語圏(北西州及び南西州)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア 2017年10月1日には長年政府から差別を受けてきたと主張する英語圏住民が、同日を「英語圏独立記念日」と称した大規模デモ行進を実施した結果、治安部隊と衝突し、多数の死傷者が発生しました。
イ 英語圏には、警察、憲兵隊、軍隊等で構成された多数の治安部隊が配置されており、これらの部隊により厳しい検問及び取締りが実施されていますが、上記2017年10月1日以降、治安部隊と分離独立派との激しい衝突が常態化し多数の死傷者が出ているだけでなく、こうした状況に乗じて、殺人、強盗、強姦、誘拐等の凶悪犯罪が発生しています。
ウ 2018年3月15日、出勤途中の外国人が分離独立派と考えられる人物に誘拐された後、殺害される事件が発生し、同年10月、11月には、外国人宣教師が分離独立派の銃弾を受けて殺害される事件が立て続けに発生しました。外国人であっても強盗等の標的となったり、分離独立派と治安当局との銃撃戦に巻き込まれたりする可能性があります。
エ 2019年9月、ポール・ビヤ大統領の指示により、ジョセフ・ディオン・ングテ首相は、政府関係者、英語圏出身の有力者等を集め、こうした状況を打開するための「国民対話」を開催し、和平に向けた一定の方向性を打ち出しましたが、その後も英語圏においては衝突が発生し犠牲者が出ています。
オ 2020年2月、北西州での分離独立派との戦闘において、カメルーン軍が子どもや女性を含む民間人少なくとも13名を殺害する事件が起きました。この事件では、兵士3名が殺人等の罪で起訴されています。
カ 2020年3月、北西州バメンダにおいて、国際女性デーに伴うパレード開催中、分離独立派が即席爆弾を爆発させ、兵士1名が死亡、複数名が負傷しました。
キ 2020年5月、南西州マンフェにおいて、市長が分離独立派により殺害される事件が発生しました。同市長は、分離独立派がボイコットを呼びかけていた同年2月の国民議会・地方議会選挙で当選しており、分離独立派の標的となりました。
ク なお、2020年3月、英語圏に隣接する西部州ガリムにおいても、軍駐屯地等に対する分離独立派による襲撃で、治安要員4名が死亡、複数名が負傷する事件が発生しました。

 つきましては、これらの地域への渡航・滞在はどのような目的であれ止めてください。既に滞在中の方は、不測の事態に備え、退避の必要性も検討してください。

(4)北部州(ナイジェリア国境地帯・チャド国境地帯を除く)、アダマワ州のナイジェリア国境地帯
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)

ア 北部州は、「ボコ・ハラム」や「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」と治安当局との衝突が頻発している極北州と近接しており、特に州都ガルアは、極北州との州境からわずか数十kmの地点に位置し、地形上の障害も少ないことから、「ボコ・ハラム」等のイスラム過激派組織が容易に侵入することが可能となっています。これらイスラム過激派組織の構成員と一般人との識別は難しく、イスラム過激派組織による自爆テロや誘拐、治安当局との衝突に巻き込まれる危険性も否定できません。
イ アダマワ州のナイジェリア国境地帯でも、イスラム過激派組織の構成員が偽造旅券を使用してカメルーン国内に侵入してくる可能性は排除できず、これらの地域への移動及び滞在には危険が伴います。

 つきましては、これらの地域への不要不急の渡航・滞在は止めてください。やむを得ず渡航する場合には、十分な安全対策を講じてください。

(5)その他の地域
 レベル1:十分注意してください。(継続)

ア 首都ヤウンデや第2の都市ドゥアラでは、強盗、殺人、誘拐等の一般犯罪が頻発しています。ドゥアラはほぼ毎月、犯罪発生率が全国1位と最も高く、ヤウンデも上位に位置しています。ヤウンデでは、2019年8月には、夜間歩行中の邦人女性が持っていたバッグをひったくられる窃盗事件が発生しています。また、2020年2月には、夜間スマートフォンの灯りをたよりに歩いていた邦人女性が強盗被害に遭っています。ドゥアラでは、日中の市内中心部で日本人が刃物を持った3人組から所持品すべてを強奪される事件が発生しています。
イ 2020年6月及び7月に、ヤウンデ市内で即席爆弾が爆発するテロ事件が相次いで発生し、複数名が負傷しています。これらの爆弾テロ事件はいずれも夜中に発生していることから、夜間の外出はなるべく避ける、群衆をなるべく避け、周囲の状況に気を配る等の安全対策を講じてください。
ウ ギニア湾では海賊による船舶への襲撃事件が複数発生しています。ギニア湾地域を航行する際は引き続き十分注意してください。
エ アダマワ州では、昼夜を問わず道路封鎖強盗が出没しています。カメルーン政府はこれらの犯罪に対処するために軍内部にBIR(緊急介入部隊)を設置し、北部3州それぞれに拠点を設け、道路封鎖強盗が頻発する国境付近の幹線道路等には重点的に部隊を配置し24時間体制で監視しています。道路封鎖強盗は主に商人や家畜飼いを標的としていますが、旅行客が乗車した長距離バスや国際機関職員が乗車した車両等も被害に遭っていることから、同地方を車両で移動する際は十分な安全対策が必要です。

 つきましては、これらの地域に渡航・滞在するに当たっては、在カメルーン日本国大使館、現地関係機関、報道等から最新情報の入手に努め、身の回りの安全に十分注意してください。

3 滞在に当たっての注意
 カメルーンへの渡航・滞在における一般的な注意事項については、安全対策基礎データも併せて参照してください。(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_098.html )
 滞在中は、下記の事項に十分留意して行動し、あらかじめ危険を避けるようにしてください。また、日本国外務省、在カメルーン日本国大使館、現地関係機関、報道等より最新情報を入手するよう努めてください。

(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
 3か月以上滞在する方は、在カメルーン日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在カメルーン日本国大使館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )

(2)カメルーンと国境を接するナイジェリア、チャド及び中央アフリカの治安情勢はいずれも非常に不安定です。近年、カメルーンからこれら諸国へ陸路で移動する日本人旅行者がいますが、これら諸国の国境周辺は危険レベル3(渡航中止勧告)又はレベル4(退避勧告)を発出している地域が多く、自爆テロ、身代金目的の誘拐、その他テロ関連犯罪又は一般犯罪の被害に遭い負傷・死亡に至る可能性があるので渡航は止めてください。

(3)夜間の徒歩による外出は控え、外出の必要がある場合には車両を使用してください。また日中も可能な限り複数で行動するよう心掛けてください。なお、凶器(けん銃、ナイフ等)を使用した凶悪事件がドゥアラ及びヤウンデで多発しており外国人複数名が被害に遭っています。これらのケースに遭遇した場合、生命・身体に危険が及ぶ可能性がありますので抵抗することは避けて、安全な場所まで移動した後、警察及び在カメルーン日本国大使館までご連絡ください。

(4)警察・軍当局による検問が昼夜を問わず市内各所で実施されていますので、外出時には必ず各種身分証明書(パスポートのコピー(紛失を避けるため)、運転免許証、在留カード等)を常時携帯するようお勧めします。また治安当局による検問及び職務質問等を受けた際は素直に応じ、不要な抵抗はしないでください。またトラブルに発展した際は当館までご連絡ください。

4 隣国のナイジェリア、チャド、中央アフリカ、コンゴ共和国、ガボン及び赤道ギニアについても、別途それぞれ危険情報が発出されていますので、併せて留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在カメルーン日本国大使館
  住所:1535, Rue1828, Bastos-Ekoudou, Yaoundé, Cameroun
  電話:(市外局番なし)222-20-62-02、 222-20-65-85
   国外からは(国番号237)222-20-62-02、 222-20-65-85  
  FAX:(市外局番なし)222-20-62-03
   国外からは(国番号237) 222-20-62-03
  ホームページ:http://www.cmr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

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