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2021-04-12 15:55:13

ウクライナにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行状況と予防・検査・治療


【ポイント】
●西部州から始まった感染拡大が全国に波及し、新規陽性者数、入院数、死亡数は前回ピーク時を越えて、尚も増加中です。一部の地域では、COVID-19の入院ベッド、酸素吸入装置・設備等が不足しています。
●引き続き予防に努めると共に、体調不良に気付いたら、早めに検査を受け、陽性だった場合は、医師の診察を受けてください。自宅療養中は重症化の兆候を見逃さないようにしてください。
●COVID-19は、回復後も長患いになることがあります。体調をみながら徐々に活動量を増やしてください。


【本文】
(詳しくはこちらもご覧ください。→ https://www.ua.emb-japan.go.jp/files/100174220.pdf )
1 ウクライナの現状
 現在、西部州から始まった感染拡大が全国に波及し、国内のほぼ全域で感染拡大が続いており、新規陽性者数、入院数、死亡数のいずれも、前回のピークを越えています。キエフ市、リヴィウ州、ハルキウ州、オデッサ州、ドニプロペテロウスク州などでも、急増中です。今回の感染拡大では、入院数・死亡数の急増が目立ちます。

2 医療情勢(人員・器材ともに逼迫)
 COVID-19治療の指定病院では、入院ベッドや酸素吸入器・設備の不足、スタッフの疲弊・不足が生じています。4月10日現在、キエフ市、キエフ州、ジトーミル州、リヴィウ州、ミコライウ州、オデッサ州、フメリニツキー州では、コロナ指定病床の利用率が7割を越えています

3 予防について(これまで以上にしっかりと)
 現在ウクライナでの流行は、感染力が従来型より強い英国型変異ウイルスが主流だと考えられます。このため、感染予防策をこれまで以上にしっかり行う必要があります。3密(密閉・密集・密接)の回避、特に会話時のマスク着用(マスクの効果は、不織布>布>ウレタンの順です)、石鹸手洗いを徹底してください。花粉症の時期は、目や鼻に手が行きがちなので、手指の衛生が特に重要です。

4 ウクライナでのPCR検査について(体調不良に気づいたら受検)
 PCR検査は、民間クリニック等で受検可能です。頭痛、倦怠感、発熱、咳など体調不良に気付いたら、他人にうつさないよう仕事・学校等を休み、翌日か翌々日の早めに検査を受け、陽性であれば自己判断で自宅療養せず、早期に医師の診察を受けてください。COVID-19の初期症状は花粉症と紛らわしいこともあります。また、PCR検査の感度は100%ではないので、見逃しがあることに留意してください。結果が陰性の場合、一両日間隔を置いて再検査を受けておくと無難です。


5 自宅療養について(重症化を見逃さない)
 医師の診察の結果、自宅療養となった場合の留意点は次のとおりです。

 ○水分を十分に補給する。
 ○指先で酸素飽和度を計るパルスオキシメーターを利用し、容態を把握する。(正常値は、概ね98%以上で、下がってくる場合は要注意です。数値が良くても実際には肺炎が進んでいることもあります。)
 ○朝夕体温を測る。(発熱は、最初から高熱が出る場合もあれば、微熱で発症し、数日かけて徐々に上がる事もあります。解熱剤を内服すると、効いている間は熱が下がるので、これを「良くなった」と勘違いしないようにしてください)。
 ○自宅療養中の陽性者のサポート・パッケージを提供している民間クリニックの利用を検討する。
 ○自宅療養中、容態が悪化している、あるいは発熱が続く場合は、改めて医療機関を受診する(発症して1週間前後に悪化するケースもままあります。受診の際は、血液検査と胸部のCT撮影を依頼すると良いでしょう。
 ○顔色(唇の色)が悪い、息苦しい、横になれない、座らないと息が出来ない、脈のリズムが乱れる等は、緊急性が高い重症化の症状です。
 ○若年層は数日の発熱で治る場合もありますが、重症化への注意は必要です。

 なお、現在、COVID-19の入院治療は、一部民間病院でも行われています。

6 回復期(体調をみながら徐々に活動量を増やす)
 COVID-19は、病後は体力が落ち長患いになることがあります。体調をみながら徐々に活動量を増やしてください。職場復帰については、「発症後2週間を経過し直近三日間発熱や症状が無い」が判断の目安の一つですが、これは極軽く済んだ場合の例です。また、後遺症(long COVID)も知られています。倦怠感、息切れ、不眠、微熱、便秘、脱毛、集中力の低下などが数週~数か月以上続きますが、まだ分からないことが多く、調査研究の最中です。

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【問い合わせ先】
在ウクライナ日本国大使館領事部
電話:+38(044)490-5501
FAX:+38(044)490-5502
HP: https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

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