キルギス共和国
キルギス共和国の安全情報
キルギス共和国の気候・風土
中央アジアの北東部にあるキルギス共和国は、カザフスタンや中国などと接する国です。
国土の90%が標高1500メートル以上、40%が3000メートル以上の高地であり、気候は山岳と湖の影響で地方によってかなり異なります。
山岳部は亜寒帯湿潤気候、南部は亜熱帯気候、低地は温帯気候です。
首都のビシュケクは北部に位置するため1月の平均気温が-20℃と冬の寒さが厳しいですが、夏場は平均30℃、時に40℃以上になることもあり、寒暖差が非常に激しくなっています。
キルギスで気を付けたい病気には、感染性の胃腸炎があります。
サルモネラ菌、病原性大腸菌、ノロウィルスが多く、炭疽菌、赤痢菌、カンピロバクターが原因のこともあります。
肉、野菜、乳製品いずれもしっかり加熱調理されたものを食べましょう。
水道は整備されていますが、飲用は避け、ペットボトルのミネラルウォーターを用意しておいてください。
キルギスに入国するのに義務付けられるワクチンはありませんが、特に長期滞在する人は、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、腸チフスなど滞在先に合わせて受けておいた方がよいでしょう。子どもの場合、ポリオの予防接種も欠かせません。
キルギスの医療水準は低く、首都のビシュケクでも日本と比べると劣悪と言ってよいでしょう。
建物や設備は老朽化が見られますし、日本語どころか英語が通じる病院も少ないです。
海外旅行傷害保険への加入は必須でしょう。また、現地で病院を受診する時は、保険会社に紹介してもらった方が無難です。
キルギス共和国で注意すべき感染症
長期滞在で注意が必要な感染症
- 破傷風
破傷風の菌は日本を含む世界中の土壌の至るところに存在し、怪我をすると傷口から侵入し感染します。感染すると潜伏期間の後に口が開きにくい、首筋が張る、体が痛いなどの症状が出たのち、体のしびれや痛みが体中に...
- A型肝炎
A型肝炎は食べ物や飲み物から経口感染する感染症。日本よりも衛生状況の悪い国で多く見られます。感染すると発熱、全身のだるさ、食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状の後、黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること...
- B型肝炎
B型肝炎は性行為や適切に消毒されていない医療機器の使用などで血液や体液を介して感染する感染症。発展途上国を中心に世界中で広く流行しておりアジア、アフリカ、南米などが高度流行地域です。 感染した場...
- 狂犬病
狂犬病は世界中の多くの国や地域で発生する感染症で、症状が発症した後はほぼ確実に死に至ります。狂犬病ウイルスに感染した犬や猫、キツネ、アライグマ、コウモリなどの動物に噛まれた際、傷口からウィルスが侵入し...
- ポリオ
ポリオはポリオウィルスによって急性の麻痺が起きる病気です。ポリオウィルスは人の口から入り、腸で増殖して感染します。感染しても90~95%は症状が出ませんが、発症した場合は一生残る麻痺、時には呼吸困難に...
- 腸チフス
腸チフスは多くの発展途上国、特に南アジアで多く見られる感染症です。チフス菌に感染した人の便や尿で汚染された水、氷、食べ物を国にすることで感染が広がります。感染すると1~3週間程度の潜伏期間の後、高熱、...
- 麻しん(はしか)
麻しん(はしか)は日本を含む世界中に存在する感染症です。麻しんウィルスは非常に感染力が強く、空気感染や咳、くしゃみなどによる飛沫感染、接触感染をします。マスクや手洗いだけでは予防することはできないと言...
- 風しん
風しんは日本を含む世界中に存在する感染症です。風しんウィルスは非常に感染力が強く、咳、くしゃみなど飛沫感染で人から人へ感染が広がります。感染すると2~3週間の後に発熱、発しん、リンパ節の腫れなどの症状...